侵攻する黒の軍団 マスター名:イサキ

形態
ショート
難易度
普通
ジャンル
防衛
人数
68
相談期間
3
プレイング締切
09/06 24:00
完成予定
09/26 24:00

●ライセンサーからの通信
 始まりは、本部に届いた1人のライセンサーからの通信だった……。


『本部へ報告。
 山中を偵察中、多数のナイトメアを確認。
 司令官と思われる人型ナイトメアを囲むよう小型・中型のナイトメアを配置し、目的
 地へ進行している模様。
 交戦を考えましたが、戦力不足により撤退を決断しました。

 敵ナイトメアの進行方向には一般市民が住む大きな町があり、そこへ侵攻するための
 行動と思われます。
 至急、ライセンサーの配備をお願いします』


●迫る黒い影
 オペレーターに集められた君たちは、配られたホログラム資料に視線を落としながら、
 彼女の説明に耳を傾けていた。
「偵察をしていたライセンサーによると、敵ナイトメアの数は全部で6体。ものすごい
 スピードで、標的とされた町へと近づいているようです」
 オペレーターは、偵察班から届いた情報をすべて読み上げると、一度大きく深呼吸した。
 一瞬だけ静かになったブリーフィングルーム。
 その違和感に思わず、君たちはホログラム資料から目を離し、オペレータの方へと視線を向けた。
「一般市民の方々には、避難をしていただいておりますが、避難が完了する前に敵ナイト
 メアが町にたどり着く事が予想されています。皆さん、市民の方々を守るために力を貸
 してください」
 静まり返ったブリーフィングルームに響くオペレーターの声。
 彼女が発した言葉に込められた想いが、君たちの胸に届けられる。
「では、ご武運を……」
 深々と頭を下げるオペレーター。
 そんな彼女に背を向け、君たちは戦場へと向かうのだった。


●目標
 敵ナイトメアの殲滅
 町への侵入を阻止(敵ナイトメアが3体以上侵入した場合、失敗となる。)

●状況
 今回、標的とされた町は、ナイトメアが移動している山と隣接しているため
 敵ナイトメアを山中から出てくる前に殲滅する必要があります。
 ただ、木々が生い茂る場所での戦闘はリスクが高いと判断されました。
 そこで、別動隊がナイトメアを山中にあるトンネルへと追い込みます。
 参加するライセンサーたちは、トンネル内で敵ナイトメアを殲滅してくださ
 い。トンネル内については明かりを点けて貰ってるので、視界については問
 題ありません。
 ナイトメアは凄まじい勢いで町に直進しており、現地で作戦を立てる等を行
 う場合は、牽制等の行動を起こさないと勢いのまま、町に侵入される恐れが
 あるので注意が必要です。(10ターンの間、行動しないと町に侵入される。)
 ナイトメアは目前の敵を優先し、その脅威度が高いほど侵攻ではなく撃破を
 優先するようです。

●登場
ナイトメア(攻撃型(A))×3
 小型ナイトメア
 蜘蛛のよう形をした小型のナイトメア。
 攻撃力は低い。
 遠距離攻撃に弱い。

 ・白き糸
  対象者を中心に20メートルの範囲攻撃。
  粘着質のある糸で身動きを取りづらくする。
  ダメージはないが、命中した者へバッドステータス【移動不能】

 ・切り裂く
  爪や刃物などを用いて勢いよく攻撃する。


ナイトメア(NU-001(ロック))×2
 中型ナイトメア
 高い機動力と厚い装甲だけでも厄介ではあるが、装甲の厚い腕や爪による近接攻撃や
 レーザー照射による遠距離攻撃など隙がない。

 ・切り裂く
  爪や刃物などを用いて勢いよく攻撃する。

 ・ガード
  自身が攻撃をうけた際に、防御を+30する。

 ・レーザーガン
  光線を発射し、攻撃する。


ナイトメア(万能型(U))×1
 人型ナイトメア
 小さな女の子の姿をしているが感情等は持っておらず、小型・中型ナイトメアの軍隊
 を指揮する事に特化したナイトメア。(見た目が少女の形をしているだけで意思疎通
 不可)
 ナイトメア(NU-001(ロック))に守られているため、隙を作って戦う必要がある。

 ・超音波
  口から奇怪な音波を発し攻撃する。

 ・めくらまし
  自身の周囲2スクエアに煙幕、強烈な発行などを行う事で視界を奪う。範囲内にお
  けるそのラウンドの(自身を含む)全ての命中判定に-20のペナルティを与える。


〇メイン武器はスタークレイモアSPを使用。
初手のみ(最初のターンの一斉射撃時のみ)スナイパーライフルZW-1SPを使用して牽制射撃を行う。
(射撃は不慣れな為に「当たらなくても弾幕での牽制くらいは出来るだろう」という考えで小型ナイトメア(攻撃型(A))を狙う)

〇初手射撃の後、武器をスタークレイモアSPに持ち替えて前衛として近接戦闘を開始する。
その場合の優先順位は(トンネルを抜けようとする的>小型>中型>万能型)
前衛として行動しますが、どちらかというと遊撃的な立ち回りで
すり抜けようとする敵対象を優先的に対処します。

例:スキル(全力移動)を使用し、トンネルを抜けようとする敵の前に立ちふさがる。
「よぉ、どこ行くんだ?オレと遊んでいけよ…!」
などとナイトメアに軽口を叩きながら目の前に立ちふさがり、自分の身体より大きな大剣を振り回し近接戦闘を仕掛ける。

〇戦闘スタイルはその容姿に似つかわしくないほど荒々しい我流の剣技。
スキルのライトバッシュを混ぜながらガンガンと攻めます。
(元傭兵なので型や見栄えが良い綺麗な戦闘ではなくより、実践的で如何に相手を仕留めるか無力化するかという効率重視の戦術を重んじる)

〇連携が取れる場合は味方の行動に合わせて連携攻撃などを行う。
これが初依頼
作戦内容を確認し取るべき行動をおさらいしつつ所定の位置へ

基本行動
初手はスキル[フォースアロー]で遠距離からの一斉攻撃
射程が他の人より短い場合倒しきれなかった敵の足を狙って足止めを狙う
万一の為にスキル一回分を残しておく←重要
(魔導書の効果がイマイチよくわからない、スキル強化と判断、可能なら)
・魔導書の効果発動!前方に淡く光る魔法陣が現れ通過した炎の矢の威力が増す
「いっけぇー!!
もし抜かれちゃうようならビーストレガースでの近距離攻撃に切り替え
「ハッ!
回し蹴りや飛び蹴りなどカポエラを真似たアクロバティックな動きで敵を翻弄し足止めやトドメ

それでも抜かれたら 残しておいた遠距離スキルを足に叩き込んで全力移動で向かう人のフォローを
「行かせないの!

攻撃
フォースアローで遠距離
レガースで接近戦

対象
近くに居る敵に向かう

防御
回避、生命力でしのぐ

スキルのヒール
ダメージが多く届く範囲内にいる対象へ
自分より仲間の回復優先
状態異常回復効果あればBS受けた対象に
アドリブ歓迎
【心情】
「緊張しているが、必ず皆の力になるぞ!よろしく頼む!」
【目的】
ナイトメアの町への侵入の阻止を最優先に、ナイトメアの全滅を目的として参加する。
【準備】
小型による行動不能、敵のすり抜けに備え作戦を事前に打ち合わせている。トンネルの広さを確認し、トンネル内入り口からスナイパーライフルZW-1SPの射程に入る6スクエアあたりで先に待ち伏せる。
【行動】
戦闘では初手でトンネルに入ってきた小型に対しポイントショット。これは射撃武器を持つ仲間内での一斉射撃及び弾幕による牽制でもある。

次のターンでミネルヴァP8000に持ち替え、武器の射程内で出来るだけ一定の距離を保ちつつ小型を優先に射撃。

小型全滅後は敵のすり抜けに注意しつつロックと近接で戦う味方とペアになり射撃で援護。
撃破及び、味方が万能型へ攻撃するための隙を作ることを狙う。

命中を下げられた場合や敵がすり抜けていきそうになった場合はポイントショットを駆使。
リロードが必要になったら武器を持ち替える。攻撃優先にしつつ自分を含む味方の生命を見て必要とあればヒールを使用する。
・前衛として行動。
初手、狙撃銃を手に持ちマントから覗く尻尾揺らしつつ待機。
小型が射程に入り次第一斉攻撃。
前衛に接敵する前に数を減らすように。
「ん、射程に入り次第、小型を狙い撃つ…。…当たるかどうかわからないけど…」

・接敵後はハンマーに持ち替え近接戦。
基本的には防御はあまり考えず攻撃特化の戦い方を好む。
残った小型を狙い殲滅へ。
相手の耐久によっては【ライトバッシュ】も使いつつ早期に撃退出来るように。
こちらを超えて後ろへと向かおうとするなら、ハンマーを思い切り振りかぶり自分たちの前へと吹き飛ばそうと。
「邪魔な小型を急いで倒さないと…。ハンマーで叩き潰す…」
「こっちを攻撃してくる時はむしろ此方から攻撃する最大のチャンス…」
「む、後ろには行かせない…。僕たちの相手をして貰うよ…。この先に行きたかったら、僕たちを倒してからにして…」

・小型殲滅後は万能型対応。
中型対応の人が万能を狙うフリをし中型を惹きつけた所で突撃。
万能型へ攻撃を行う。
【パワークラッシュ】も駆使し速攻で撃破出来るように。
多少のダメージは気にせずハンマーで叩きまくる。
外見的な事はまったく気にしない。
「万能型への道が開いた…。今がねらい時だよ…」
「指揮者さえいなくなれば後は烏合の衆になるはず…。さっさと倒されて…」
色々考えたけど、正面から積極的に攻撃するのが一番成功率と生存率が高いと判断したわ

●最初の攻撃まで
周辺の、足場と壁と光源を確認する
「戦闘中に割れ目に足を取られたら命取りだからね」
戦闘初期位置は後衛の5メートル前方
敵が射程に入り次第ライフルで攻撃。可能なら攻撃型(A)を狙う●その後の戦闘
味方前衛と戦っていない敵に白兵戦を仕掛ける。使用武器はプリンセスロッド
複数狙えるときは攻撃型(A)でない敵を狙う

白き糸に引っかかったときは拳銃を使用する

パワークラッシュは実質お守り
味方を巻き込むタイミングでは使えないし、敵複数を攻撃出来るってことはピンチってことだから

ヒールは、特に戦闘前半に積極的に使用する
「高い知性か馬鹿でも勝てる作戦を、上位のナイトメアに持たされている気がするのよね。となると怖いのは集中攻撃」
「重体でも癒やしとけば死なないでしょ。それは私も同じね」
基本の行動は攻め<防衛。

無駄に動き回らずに、自分の決めた範囲のみの防衛に徹する。余力があれば、まわりの撃ち漏らし等もカバーする。

『背後には、戦う術を持たぬ民がおるのだ、天秤の魔王の名にかけて、意地でも此処は通さぬぞ!』

『ほぅ、中々の圧力よな。だが、嘗ての宿敵の勇者に比べれば、どうとでもなるか。』

『戦にて前に立ち、その背にて皆を鼓舞する。それが上に立つ者の、王としての務めよ!』
目的は防衛であるため、無理に倒そうとするより、機動力を殺す戦いをする。要は脚を潰したり腕を潰したり。

援護により、傷を負ったり隙が出来たりしたら、それに乗じて攻める。
●全体方針
敵殲滅による目標達成

●個人方針
後衛からの射撃支援・火力補助

●具体行動
パーティーに遅れまいとお急ぎのお客さんだ、盛大にお迎えさせてもらいましょうや。
向こうから突っ込んできてくれるんだから姿が見えたらライフルでウェルカムサービス。小型から片づけるつもりで、確実に落としたいんでポイントショットも使っていきますかねぇ。
まずは、数の有利を確保しておきたいですからなぁ。接敵前に削り切れれば理想だけども、無理なら移動攻撃で下がりながら撃てば、すり抜けられずに迎撃しやすいですやね。

小型を潰せば、残りはちょっとしたアフターサービス……では済まなさそうで。 弱い方から順に潰したいところですが、手間をかけてる間にすり抜けられたら面白くもねぇですし、時間がかかりそうなら敢えて万能型の司令塔狙い。頭は潰されたくないでしょ? 嫌なら身を張って守ってもらいましょうや。
女の子狙いの絵面はTHE悪役って感じだけども、どうせ向こうから仕掛けてきた戦いだ、嫌らしく戦ったところで文句を言われる筋合いもねーでしょ?
ロックが万能型を庇って足を止めてくれたら素直にロック狙いに戻して数を減らすのを優先させてもらいますぜ。
プレイングが提出されていません。

 明りのともったトンネル。
 その入り口付近で、今作戦に参加するライセンサー達が敵ナイトメア軍団との戦闘に備え、各々の準備を行っていた。

 ある者は武器の手入れを……
 また、ある者は作戦内容を確認し取るべき行動のおさらいを……

 そんな中、トンネル内の足場や壁、光源を確認する山田 詠歌(la0151)の行動が気になったアラン・スミシー(la2381)が近づき、声をかけた。
「詠歌君は、何をしてるんですかねぇ?」
「周辺チェックなの」
「へぇ、意外と注意深いんだねぇ」
「戦闘中に割れ目に足を取られたら命取りだからね」
「なるほどねぇ」
 アラン・スミシーの問いに答えると、山田 詠歌はトンネル内の確認を再開する。
 山田 詠歌から興味が離れたアラン・スミシーは、次に誰よりも前に出て、敵ナイトメア軍団が進んでくるはずの方角を見つめるジャスティン・L・アーク(la1059)に視線を移動させた。
 アラン・スミシーは、ジャスティン・L・アークの元へゆっくりと近づくと、いつもの口調で話しかける。
「で、ジャスティン君は戦闘前から何を気張ってるんですかねぇ?」
 アラン・スミシーの問いに、ジャスティン・L・アークが口を開く。
「戦にて前に立ち、その背にて皆を鼓舞する。それが上に立つ者の、王としての務めよ!」
「それは、頼もしいねぇ」
 アラン・スミシーはジャスティン・L・アークから帰ってきた答えを聞くと、そう言い残して、自分が元々居た場所へと戻っていった。
 一方、そんな彼らから少し離れた場所で……
 海付 深羽(la0767)は、すでに配置についていたフリーデ・ホワイト(la0012)に声をかけていた。
 フリーデ・ホワイトは、狙撃銃を手に持ちマントから覗く尻尾をゆらゆらと揺らしている。
「フリーデさんも、一斉射撃に参加するのか?」
「ん、射程に入り次第、小型を狙い撃つ……。……当たるかどうかわからないけど……」
「そうか、皆と共にこの作戦を成功させよう!」
「うん」
 作戦開始前から、言葉を交わし合うライセンサー達。
 と、そんな彼らの元に、別動隊からの通信が届いた。
『こちらA班、敵ナイトメアの誘導に成功。五分後、作戦区域に到着します』
 通信を受けて、一部のライセンサーに緊張が走る。
 そんな空気を察してか、キーラ(la1563)が口を開いた。
「さてと……仕事の時間だな。平和を守る為に頑張ろうかね」
 キーラは所定の位置につき、スナイパーライフルZW-1SPのスコープを覗き込む。
 同時に、フリーデ・ホワイトを除いた他のメンバーも各々の配置についた。
 キーラの言葉によって、皆の緊張の糸はほどけているようだった。
 刻々と、敵ナイトメア軍団が作戦区域に到着する時間が近づいてくる。
 そして……
「ん、見えた……」
 揺れる尻尾を止めた、フリーデ・ホワイトの一言を合図に一斉射撃が開始された。
「いっけぇー!!」
 ミムジィ・リン(la0237)がフォースアローを唱え、創造された白く眩い光を放つ矢が敵ナイトメア軍団に降り注いだ。
 同時に、海付 深羽、アラン・スミシーのポイントショットによって放たれた弾丸が、小型ナイトメア(攻撃型(A))の体を打ち抜く。
 攻撃を受け、一体の攻撃型(A)の動きが鈍くなった。
 が、敵ナイトメア軍団は無理にでも町を目指そうと侵攻を続ける。
 そこに、キーラとフリーデ・ホワイトが同時射撃。
 命中はしなかったものの牽制にはなったようで、敵ナイトメア軍団は一旦止まる。
 しかし、侵攻を諦めたわけではないらしい。
 すぐにナイトメア(万能型(U))の指示を受けた三体の攻撃型(A)が動き出し、ライセンサー達に襲い掛かる。
 敵ナイトメアの行動にいち早く反応したのはキーラだった。
 金色に輝く両刃の大剣に持ち替え、近接戦闘を仕掛ける。
 キーラに続き、ミムジィ・リンとジャスティン・L・アークが敵ナイトメアに接近する。
「よぉ、どこ行くんだ? オレと遊んでいけよ……!」
 キーラのライトバッシュを混ぜられた剣技が攻撃型(A)を追い詰めていくかのように見えた。
 しかし、攻撃型(A)は簡単にやられてしまうような個体ではなかった。
 キーラの隙を突いて、反撃を仕掛けてくる。
「くはっ」
 攻撃型(A)から、攻撃を受け、キーラが一歩後ろに下がる。
 そこを攻撃型(A)が追い打ちをかけた。
 が、その時に生まれた隙をキーラのフォローに回っていたジャスティン・L・アークが見逃すはずなどなかった。
「笑止なり!」
 キーラを攻撃するために持ち上げられた攻撃型(A)の脚を叩き潰す。
「キシャァァァァァァ」
 脚を潰され、悲鳴を上げる攻撃型(A)。
 その隙に、傷ついたキーラの体を山田 詠歌がヒールで癒す。
 キーラを覆うシールドが優しい光によって修復される。
「攻撃を受けても癒やしとけば死なないでしょ。それは私も同じね」
「……助かった」
 そして、山田 詠歌から治療を受けたキーラが、悲鳴を上げる攻撃型(A)に追撃となる、ライトバッシュを放つ。
 敵の急所を的確に振り下ろされる斬撃。
 それが止めとなって、一体目の攻撃型(A)を撃破した。
 一方でミムジィ・リンは、一斉射撃で動きが鈍くなった攻撃型(A)と対峙していた。
「ハッ!」
 大型の爪を駆使し、回し蹴りや飛び蹴り等のアクロバティックな動きで、攻撃型(A)を追い詰めるミムジィ・リン。
 攻撃型(A)もミムジィ・リンの動きに翻弄され、身動きが取れないまま、一方的に攻撃を受けていた。
 が、それは万能型(U)の作戦だった。
 防戦一方の攻撃型(A)の脇。
 前衛の誰も対応できない位置を、攻撃型(A)がすり抜けようとする。
「……しまったの!」
 ミムジィ・リンが、すり抜けに気づいた時には、攻撃型(A)の攻撃範囲を超えていた。
 対応が取れない。
 誰もがそう思った……
 しかし、一人。その行動に反応した男がいた。
「行かせるわけにはいかないねぇ」
 攻撃型(A)を目掛けて、アラン・スミシーがポイントショットを放つ。
 すり抜けようとした攻撃型(A)に命中率の上がった弾丸が直撃する。
 それによって、攻撃型(A)は足を止めた。
 そこに、後衛に回っていた海付 深羽と山田 詠歌が追いつく。
「私が相手だ!」
「第二の人生は死ぬまでのんびりするつもりだったのだけど……地球で言う前世の因縁というものかしら」
 攻撃型(A)を前に、海付 深羽が一斉射撃後、すぐに持ち替えておいたサブマシンガンを構え距離をとる。
 一方で、山田 詠歌は握っていたプリンセスロッドを王笏のように構え、敵に接近し、パワークラッシュを放った。
 全身の力が込められた一撃が、攻撃型(A)に襲い掛かり、軋むような音を立てる。
 そこに、海付 深羽がサブマシンガンで連射。
 攻撃型(A)に大ダメージを与えた。
 動かなくなる攻撃型(A)。
 撃破したかと思われたが……違っていた。
 動かなくなったナイトメアへ一瞬の隙を見せた山田 詠歌に攻撃型(A)が、最後の力を振り絞るように、白き糸を放つ。
 避ける間もなく、山田 詠歌は粘着質のある糸で身動きが取れなくなってしまう。
 しかし、山田 詠歌はその状況に素早く対応。
 自動式拳銃に持ち替え、目の前の攻撃型(A)を打ち抜き、二体目の攻撃型(A)を撃破した。
 それとほぼ同時に、武器を大きな槌に持ち替えたフリーデ・ホワイトがミムジィ・リンの元へ急ぐ。
 ミムジィ・リンは、依然として攻撃型(A)に身動きを取らせていなかった。
 敵の注意を引き付けるミムジィ・リン。
 その隙を突いて、フリーデ・ホワイトが漆黒に染められた刃を攻撃型(A)へ振り下ろした。
「ハンマーで叩き潰す……」
 大きな振動と共に、攻撃型(A)が押しつぶされる。
 そして、三体目の攻撃型(A)を撃破した。



 すると、万能型(U)の指示で、次に動き出したのは二体の中型ナイトメア(NU-001(ロック))だった。
 NU-001(ロック)は、万能型(U)を守るようにライセンサー達に立ちはだかる。
 初めに、攻撃を仕掛けたのは、キーラとジャスティン・L・アークだった。
 二人は、先ほど攻撃型(A)戦で見せた連携を駆使して、NU-001(ロック)に近接戦闘を挑む。
 そんな二人を援護するように、海付 深羽、山田 詠歌、ミムジィ・リン、アラン・スミシーが遠距離攻撃を放った。
 ミムジィ・リンがフォースアローによって創造された白い矢をロックの足元に放ち、トンネル内に煙を上げ、懐に生まれた隙にキーラとジャスティン・L・アークが飛び込む。
 NU-001(ロック)は、それに反応したようだった。
 が、海付 深羽とアラン・スミシーが攻撃を許さない。
 キーラとジャスティン・L・アークの連携攻撃が、NU-001(ロック)に直撃し、二体のNU-001(ロック)の標的は攻撃を当てた二人になったと思われた。
 それを、フリーデ・ホワイトが感じ取り動き出す。
 フリーデ・ホワイトが狙いを定めたのは、万能型(U)だった。
「指揮者さえいなくなれば後は烏合の衆になるはず……。さっさと倒されて……」
 NU-001(ロック)が守りを固めていない今がチャンス。
 フリーデ・ホワイトは、パワークラッシュを万能型(U)に放った……
 はずだった。
 振り下ろされたザンクツィオンハンマーは、ガードを使い、体の表面を硬化させたNU-001(ロック)に受け止められ、フリーデ・ホワイトに大きな隙が生まれてしまう。
 そこに、NU-001(ロック)がレーザーガンを放つ。
 一直線に放たれた光の束が襲い掛かり、フリーデ・ホワイトが後方へと吹き飛ばされる。
「んっ!」
「フリーデさん、大丈夫ですか!」
 NU-001(ロック)の攻撃を受け、蹲るフリーデ・ホワイト。
 そこに駆け寄ってきたミムジィ・リンがフリーデ・ホワイトにヒールを唱える。
 優しい光に包み込まれ、フリーデ・ホワイトのシールドを修復した。
 が、重体は逃れたものの大きなダメージを負ってしまった。
「ふう、怖いねえ」
 スコープを覗き込み一部始終を見ていた男、アラン・スミシーもフリーデ・ホワイトと同じことを考えていた。
 が、目の前で起こった光景に、標的NU-001(ロック))に変更した。
 その時だった。
 誰も手が出せず、無警戒となっていた万能型(U)が、めくらましを放つ。
 万能型の周りを煙幕が広がっていく。
 影響を受けたのは、前衛で戦っていたキーラとジャスティン・L・アークだった。
 そこに、NU-001(ロック)が襲い掛かる。
 その様子に気が付いたアラン・スミシーが慌てて、援護射撃をする。
 しかし、足止めできたのは一体だけ、NU-001(ロック)が固くとがった右腕をキーラを切り裂いた。
「笑止なり!」
 近づいてきたNU-001(ロック)の隙を突いて、ジャスティン・L・アークが攻撃を仕掛けるが当たらない。
「下がってなの!」
 煙幕によって、攻撃が当たらないキーラとジャスティン・L・アークに声を上げたのは、ミムジィ・リンだった。
 ミムジィ・リンは、二人がNU-001(ロック)から距離を取ったことを確認すると、NU-001(ロック)にフォースアローを放つ。
 打ち出された白い矢は、NU-001(ロック)に襲い掛かるが、敵ナイトメアにはあまり効果がないようだった。
 二人が離れたことにより、NU-001(ロック)の標的は、次に近くにいた海付 深羽と山田 詠歌に変更される。
「私たちが、中型の気を引く。今のうちに万能型を頼んだ」
「それはやめた方がいいかもねぇ」
 標的になった海付 深羽の言葉をアラン・スミシーが否定する。
 アラン・スミシーの視線を追うと、そこにはフリーデ・ホワイトの姿があった。
 一同が先ほどの光景を思い出す。
「中型を倒すしかないってことか?」
 キーラの言葉にアラン・スミシーが首を縦に振る。
 その間も、海付 深羽と山田 詠歌が中型ナイトメア(NU-001(ロック))に応戦。
 直撃は免れているものの、少なからずダメージは蓄積していた。
 その様子に、NU-001(ロック)から距離をとっていたキーラ達は標的を決め、武器を握る力を強めた。
「いいんだねぇ?」
「構わない」
 キーラの返答後、狙いを定めたアラン・スミシーがポイントショットを放つ。
 集中力を極限まで高めた射撃、それが外れるはずなどない。
 ライフルから飛び出した弾丸は、一直線に万能型(U)へと向かい小さな体を打ち抜いた、同時にNU-001(ロック)へキーラとジャスティン・L・アークが接近する。
 万能型(U)への攻撃と二人の接近に、NU-001(ロック)の標的が、キーラとジャスティン・L・アークに変更された。
 二体のNU-001(ロック)が、接近するキーラとジャスティン・L・アークに向けて、レーザーガンを放つ。
 避ければ、後方にいるミムジィ・リンとアラン・スミシーに当たるかもしれない。
 しかし……
 二人は、NU-001(ロック)の攻撃を避け、接近を続けた。
 放たれた光の束が、ミムジィ・リンとアラン・スミシーへ一直線に襲い掛かる。
 が、直撃は避けたようで、ミムジィ・リンがフォースアローをNU-001(ロック)へ放つ。
 創造された白い矢は、キーラとジャスティン・L・アークの脇をすり抜け、NU-001(ロック)に直撃した。
 そして、レーザーガンによって隙の生まれた懐にキーラとジャスティン・L・アークが滑り込み、NU-001(ロック)に攻撃を放つ。
 攻撃を受け、一体目のNU-001(ロック)の撃破に成功した。
 しかし、まだもう一体のNU-001(ロック)が残っている。
 二人に向けて、NU-001(ロック)が切り裂くを放とうとする。
 が、NU-001(ロック)は、近づいているもう一人の存在に気づいていなかった。
「さっさと倒されて……」
 NU-001(ロック)に向けて、フリーデ・ホワイトのパワークラッシュを放つ。
 力の込められた一撃が、二体目のNU-001(ロック)を頭から叩き割り、撃破に成功した。
 だが、まだ終わりではなかった。
 万能型(U)がスキル【超音波】を放った。
 トンネル内に響く奇怪な音にライセンサー達は、身動きが取れなくなってしまう。
 その隙をついて、万能型(U)がライセンサーたちの脇をすり抜け、町へと侵攻していった。
 奇怪な音によって、万能型(U)の侵攻を止められないライセンサー達。
 あと、数メートルでトンネルを抜けてしまう……
 その時だった。
 ミムジィ・リンが最後の力を振り絞る。
 フォースアローを放つ。
 打ち出された白い矢が万能型(U)の周囲にばらまかれ、足止めをする。
 その隙に、全力移動で素早く移動したキーラ、万能型(U)の前に立ちふさがる。
 そして……
「行かせるかよ。これで終わりだ……」
 大剣を振り下ろし、万能型(U)を撃破した。


Fin

成功度
大成功

MVP一覧

重体者一覧

重体者はいませんでした。

参加者一覧

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